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膝の痛み 変形性膝関節症② 治療 内服 注射

こんばんは。院長のなかむらです。

 

先月の続きで、本日は変形性膝関節症の治療のお話です。

 

変形性膝関節症の治療は主に、お薬リハビリ、そして手術があります。

当院では手術は行っておりませんので、お薬リハビリの治療についてお伝えしていきます。

 

お薬治療は膝に直接塗ったり貼ったりする外用薬飲み薬注射薬があります。

1つずつ紹介していきます。

 

○外用薬 

消炎鎮痛作用のある湿布薬や軟膏があります。湿布薬には、冷たい、温かいという違いだけでなく、それぞれ特徴があり、剝がれにくいタイプや、かぶれにくいタイプ、変形性関節症専用の湿布薬などもあります。

 

内服薬

急性の痛みのときに使う消炎鎮痛薬や、慢性の痛みに使う錠剤のお薬、漢方薬などがあります。

 

急性痛に使う消炎鎮痛剤を1か月以上など長期間使ってしまうと、胃が荒れたり腎臓を悪くすることがあります。そのため注射やリハビリを併用して、なるべく消炎鎮痛剤は減らしていくことをお勧めしています。

 

慢性痛に使う錠剤は、眠気やめまい、吐き気を感じる方もいるので、吐き気止めを予防的に使ったり、最初は少量で試したりして慎重に使っていきます。

 

漢方薬には、膝にお水が溜まった状態を改善させるもの、膝に熱感があるときに使うもの、逆にお風呂に入って温めて痛みがとれる人には血流をよくして温めるタイプのものを使うなど症状に合わせて使っていきます。

 

よく、市販のコンドロイチンやグルコサミンを飲んでも良いか聞かれます。

 

こちらに関しては、すでに大規模な研究がたくさん行われており、関節の痛みを改善したり、関節の構造に有益な効果をもたらしたりすることはないと示されています。

 

逆に、コンドロイチン、グルコサミンともに、抗凝固剤のワルファリンと相互作用を有する可能性が明らかになっています。

 

さらにグルコサミンは体の糖代謝に影響を及ぼす可能性、動物の研究結果において腎臓を損傷する可能性も報告されています。

 

市販のサプリメントや健康補助食品に関しては、宣伝の情報を鵜呑みにせず、よく調べてから購入を検討された方が良いと思います。

 

関節内注射

ヒアルロン酸注射や少量のステロイドを使った痛み炎症をとる注射があります。

 

炎症をとる注射は感染リスクなどを考えると、通常強い炎症の時の1回しか行いません。

 

逆にヒアルロン酸注射は、痛み止めではないので1回では効果を感じられないことが多く、1週間とか2週間の間隔をあけて、複数回注射をすることで効果を実感できます。

 

調子が良くなってきたら3週間に1回、4週間に1回と徐々に間隔を広げていくと、良い状態を保ちながら、通院回数を減らせるようになります。

 

トリガーポイント注射

変形性膝関節症のときに、鵞足炎(がそくえん)という膝の内側が痛む状態になっていることがよくあります。

 

膝を曲げる筋肉が膝のすぐ下内側にくっついているのですが、そこで炎症が起きるのです。

 

ピンポイントで押して痛みがあるときは、同部位にトリガーポイント注射をすると症状が劇的に改善する人がいます。

 

説明が字ばかりで申し訳ありません。

 

長くなってきたので、リハビリについては、また来月の記事でお伝えします。

 

院長

2021年04月05日