今回から数回にわけて関節リウマチのお話を書いていきます。
関節リウマチとは?
関節リウマチは、膠原病(こうげんびょう)や自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)という病気の中の1つになります。
いきなり難しい言葉が出てきてすみません。
今から説明していきます。
人間の体には外から侵入してくる細菌やウイルスを退治するための防御システムが備わっています。
その防御システムのことを免疫(めんえき)といいます。
ところが、この免疫機能になんらかの異常があると、本来守るはずの免疫細胞が間違って自分の体を攻撃してしまい、からだの様々な部位に病気を発症させてしまいます。
これらの、病気をまとめて膠原病または自己免疫疾患といいます。
どんな種類の免疫細胞が、体のどこを攻撃してしまうかによって症状が変わり、病気の名前も変わってきます。
例えば涙腺や唾液腺を免疫細胞が攻撃してしまうと、目や口が乾いてしまうシェーグレン症候群という病気を引き起こします。
皮膚や筋肉を攻撃すると、皮膚にカサカサした発疹ができたり筋力低下が起きてしまいます。これは皮膚筋炎という病気になります。
関節リウマチは免疫細胞が何らかの原因で、自分の関節を攻撃してしまう病気になります。
関節リウマチの症状
関節リウマチの初期には、熱っぽい、からだがだるい、食欲がない、朝方に手指の関節周囲にこわばりを感じるといった症状の方が多いです。
関節の腫れや痛みが、左右もしくはあちこちに出てくると、強くリウマチを疑います。
最も症状の出やすい関節は手指、次に手関節ですが、膝、肘、肩、足、股関節から発症する方もいます。
病気が進行すると関節の軟骨や骨が破壊され、関節の脱臼や変形などが生じるようになります。 さらに関節破壊が進むと、日常生活や家事、仕事に支障が出て介助が必要になる人もいます。
最近は抗リウマチ薬や生物学的製剤などの治療薬が進歩したおかげで、そこまでひどくなる人は少なくなっています。
次回は、リウマチの原因や発症しやすい人の特徴、遺伝性、検査のお話などをしていくつもりです。
文字ばかりのブログになりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
院長