こんばんは。院長の中村です。
外来では、「よく寝違えをする」「日中はそれほどでもないのに、朝起きた時に首や肩が痛い」という方が多く来院されます。
クリニックでは、必要に応じてレントゲン検査を行い、ストレートネックの有無や、骨と骨の間のクッションである「椎間板」がすり減っていないかなどを確認します。
そして、治療が必要な方には、飲み薬やリハビリなどを行います。
一方で、首や肩の痛みは、日常生活のちょっとした工夫で改善することもあります。
例えば、日中から夕方にかけて首から肩の痛みが出てくる方であれば、こまめにストレッチをすることも大切です。
また、デスクワークが多い方では、パソコンのモニターの高さを調整するだけでも、首への負担が軽くなることがあります。
今回は、その中でも外来でよく相談を受ける、「枕」についてのお話です。
寝違えを繰り返す方や、朝起きた時に首や肩の痛みを感じる方は、一度、枕を見直してみるのもよいと思います。
患者さんから、
「自分に合うものをプロに選んでもらいました」
「いろいろ計測して、オーダー枕を作りました」
とお聞きすることもあります。
もちろん、それで快適に眠れているのであれば問題ありません。
しかし、きちんと選んだはずの枕を使っていても、寝違えを繰り返したり、朝の首や肩の痛みが続いたりする方はいらっしゃいます。
仰向けで寝る場合、枕が高すぎると首が前に曲がった姿勢になり、首周囲に負担がかかることがあります。

そのため、「それなら低い枕に変えればいいのでは?」と思われるかもしれません。
ところが、実際にはそれほど単純ではありません。
首のカーブや、首の後ろの筋肉の張り具合などには個人差があります。
そのため、仰向け寝でのちょうどよい枕の高さを決めるのは、意外と難しいというのが私の印象です。
そこで私が外来で一つの選択肢としておすすめしているのが、横向き寝がしやすい枕です。
横向きで寝る場合に大切なのは、頭が上がりすぎたり下がりすぎたりせず、首から背中までができるだけ自然な位置になることです。
基本的には肩幅に合わせて高さを調整すればよいので、比較的調整しやすいと思います。

周囲の方と比べて明らかに肩幅が広い方や、体格のよい方であれば、横向き寝用の枕だけでは高さが足りないことがあります。
その場合は、枕の下に折りたたんだバスタオルなどを敷いて、高さを少しずつ調整する方法でも十分対応できます。

まずは実際に横向きになってみて、首が上や下に傾きすぎず、自然な姿勢で楽に眠れる高さを探してみてください。
今回のお話は、「この枕、この寝方にすれば首の痛みが治る」という十分な医学的エビデンスがある、という意味ではありません。
あくまでも、私がこれまで多くの患者さんからお話を伺い、同じような悩みを持つ方にお伝えしてきた中で、
「朝の首の痛みが楽になりました」
「寝違えをしにくくなりました」
と喜ばれることが比較的多かった方法です。
横向き寝に対応した枕は、ニトリなどでも3,000~6,000円程度で購入できます。
寝違えを繰り返す方や、朝起きた時の首・肩の痛みにお困りの方は、まずは無理のない範囲で枕を見直してみてはいかがでしょうか。
毎日使うものだからこそ、「高価な枕かどうか」よりも、自分が楽な姿勢で眠れるかどうかが大切だと思います。
※首や肩の痛みが強い場合、手のしびれや力の入りにくさを伴う場合、枕を変えても症状が続く場合などは、枕だけの問題とは限りません。整形外科での診察をおすすめします。
院長